涸沢カールの紅葉と服装ガイド!テント泊装備から初心者向けコース解説まで完全網羅

北アルプス

2025年10月12日〜13日に、涸沢カールでテント泊をしてきました。リアルな紅葉の状況、最適な服装、コースの詳細、テント泊のコツまで、詳しく解説します!

涸沢カールの紅葉の写真

涸沢カール 紅葉 見頃 2025|10月中旬のリアルな絶景

まず皆さんが一番気になるのが紅葉の状況ですよね。一般的に涸沢カールの紅葉の見頃は9月下旬から10月上旬と言われています。

私が訪れたのは2025年10月12日。正直に言うと、カール全体の紅葉のピークは少し過ぎている印象でした。ナナカマドの赤色は少し落ち着き、ダケカンバの黄色がメインの、晩秋の趣が感じられる時期です。

「なんだ、ピーク過ぎか…」とがっかりするのはまだ早いです!

実は、涸沢ヒュッテのテラスから眺める景色よりも、ヒュッテから少し下った場所から見上げるカールの紅葉が、まさにピークを迎えていました。斜面の下の方はまだ鮮やかな赤や黄色が残っており、場所を変えることで全く違う表情を見せてくれたのです。

涸沢ヒュッテから少し下った場所から撮影した紅葉の写真

年によって色づきの時期は前後しますが、10月中旬でも十分に、そして場所によっては最高の紅葉が楽しめることが分かりました。むしろ、ピーク時よりも登山者が少し減り、静かな山歩きが楽しめるというメリットもあるかもしれません。

涸沢カールの紅葉については、こちらに詳しくまとめています👇

涸沢カールのモルゲンロートについては、こちら👇


涸沢カール紅葉登山の服装|レイヤリングで快適登山!

秋の北アルプスは天候が変わりやすく、標高が上がるにつれて気温も大きく変化します。特に「涸沢カール 紅葉 服装」で検索している方は、服装選びに悩んでいることでしょう。

結論から言うと、「レイヤリング(重ね着)」が全てです。私が実際に着用したアイテムと、その理由を詳しく解説します。

行動中の服装(上高地〜涸沢)

標高差約800mを登るため、登り始めは暑く、稜線に近づくと涼しくなります。汗をかいてもすぐに乾き、体温調節がしやすい服装が基本です。

▼パンツ:ザ・ノース・フェイス フレキシブルロングパンツ (NB12582)

  • 着用者スペック: 167cm 60kg Sサイズ着用
  • レビュー:
    まず驚くのがその軽さと動きやすさです。ストレッチ性が抜群で、足上げの際に全くストレスがありません。生地は薄手ですが、ペラペラというわけではなく、適度な防風性も備えています。
    そして何より、汗をかいてもベタつかず、すぐに乾くのが素晴らしい。上高地から横尾までの平坦な道では少し汗ばみましたが、休憩中にあっという間にサラサラの状態に戻りました。シルエットも細身でスタイリッシュなので、山だけでなく普段使いもできる万能パンツです。登山初心者から経験者まで、すべての人におすすめしたい一本です。
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▼上半身:モンベル ジオラインL.W. + 速乾Tシャツ

  • レビュー:
    登山のベースレイヤー(肌着)は、汗を素早く吸い上げ、肌をドライに保つことが最も重要です。そこで私が絶大な信頼を置いているのがモンベルのジオラインです。
    巷ではメリノウールが良いとされていますが、個人的にはジオラインの圧勝です。理由は以下の通り。
    1. 驚異的な速乾性: 汗をかいても本当にすぐ乾きます。汗冷えは体力を奪う最大の敵。ジオラインを着ていれば、そのリスクを大幅に軽減できます。
    2. 優れた防臭効果: 繊維に銀イオンが練り込まれており、汗の臭いをしっかり抑えてくれます。テント泊など着替えが限られる山行では非常に心強いです。
    3. 洗濯に強い: ガンガン洗濯してもへたらない耐久性。メリノウールのように気を使う必要がありません。
    今回は薄手のL.W.(ライトウェイト)の上にTシャツを重ね着しました。横尾を過ぎて登りが始まると体温が上がり、暑くなったため途中でTシャツは脱ぎ、ジオライン1枚で登っていました。このように、ベースレイヤーが優秀だと、重ね着の調整が非常に楽になります。
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テント泊・停滞時の服装

涸沢カール(標高約2,300m)に到着すると、一気に気温が下がります。特に陽が落ちると、10月中旬は氷点下になることも。汗で濡れたウェアはすぐに着替えるか、上から防寒着を羽織ることが鉄則です。

▼パンツ:ザ・ノース・フェイス フレキシブルロングパンツ + モンベル ジオラインタイツ

行動中に履いていたパンツの下に、保温用のタイツを追加しました。ジオラインのタイツも、もちろん速乾性と保温性に優れており、蒸れることなく快適に過ごせました。

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▼上半身:モンベル ジオラインM.W. + モンベル シャミースフリース + レインウェア

  • モンベル ジオラインM.W.(ミドルウェイト):
    テント場に着いたら、汗をかいたL.W.から、保温性を重視した中厚手のM.W.に着替えます。これだけで安心感が全く違います。肌触りも良く、リラックスタイムに最適です。
  • モンベル シャミースフリース
    このフリースの実力には本当に驚かされました。手に取ると「こんなに薄くて大丈夫?」と不安になるほど軽量でコンパクト。しかし、実際に着てみると、その見た目からは想像できないほど暖かいのです。
    その秘密は、きめ細かく高密度なフリース生地にあります。薄いながらも空気の層をしっかりと保持し、体温を逃しません。ごわつかないので中間着として非常に優秀で、行動中に少し肌寒い時に羽織るのにも最適です。一枚持っていると、山行の快適度が格段に上がります。
  • レインウェア(アウターとして):
    最後にアウターとしてレインウェアを羽織ります。レインウェアは雨を防ぐだけでなく、風を防ぐ(防風)効果が非常に高いです。フリースで暖められた空気を外に逃さず、冷たい風の侵入をシャットアウトすることで、保温効果が劇的に高まります。
    この3枚のレイヤリングで、日が暮れて冷え込んできた涸沢のテント場でも全く寒さを感じることなく、快適に過ごすことができました。
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上高地 涸沢 所要時間|初心者でも安心のコースガイド

「涸沢 初心者 でも 大丈夫?」というキーワードもよく検索されますが、結論から言うと、十分な準備と体力があれば初心者でも十分に楽しめます。危険な岩場や鎖場はありません。

全体コースと所要時間

  • コース: 上高地バスターミナル → 明神 → 徳澤 → 横尾 → 本谷橋 → 涸沢
  • 距離: 約16km
  • 所要時間: 約6時間(15kgのテント泊装備を背負い、写真撮影などをしながらゆっくり歩いた場合)

① 上高地〜横尾(約3時間)

上高地バスターミナルから横尾山荘までの約11kmは、ほぼ平坦な砂利道です。梓川の美しい流れを横目に、気持ちの良いハイキングが楽しめます。

上高地〜明神(約1時間)
観光客も多く、賑やかなエリア。明神池に立ち寄るのもおすすめです。明神館の前にはトイレがあります。

明神〜徳澤(約1時間)
静かな森の中を歩きます。徳澤は開けた草原になっており、徳澤園のレトロな雰囲気が素敵です。ここのソフトクリームは絶品(後述します)。トイレも完備されています。

徳澤〜横尾(約1時間)
横尾までは平坦な道が続きます。横尾大橋を渡ると、本格的な登山道の始まりです。多くの登山者がここで休憩を取ります。トイレも綺麗で、水場もあります。


横尾大橋の写真

② 横尾〜涸沢(約3時間)

横尾から先は、緩やかな登りが続きます。道はよく整備されており、危険箇所はありません。

  • 横尾〜本谷橋(約1時間半)
    屏風岩の絶壁を眺めながら、沢沿いの道を進みます。本谷橋は休憩の定番スポット。ここから見る景色も素晴らしいです。
  • 本谷橋〜涸沢(約1時間半)
    ここから少しずつ傾斜が増してきますが、焦らず一歩一歩進めば問題ありません。森林限界を超えると、視界が一気に開け、涸沢カールが見えてきます。この瞬間は、それまでの疲れが吹き飛ぶほどの感動があります。

涸沢カールのテント泊|快適に過ごすための重要ポイント

絶景を独り占めできるテント泊は最高の体験ですが、快適に過ごすためにはいくつかコツが必要です。

テント場は石だらけ!場所選びは妥協しないこと

涸沢のテント場は、ご覧の通り大きな石や岩がゴロゴロしています。

涸沢の石だらけのテント場の写真

平らで快適な場所を見つけるのは至難の業です。しかし、ここで妥協すると、背中に石が当たって安眠できません。少しでも快適な睡眠を確保するために、以下の点を心がけてください。

  • 早めに到着する: 良い場所は早い者勝ちです。遅くとも14時までには到着し、じっくりと場所を探す時間を確保しましょう。
  • 根気よく探す: 「もうここでいいか…」と諦めず、テント場の隅々まで歩き回りましょう。大きな石を動かしたり、小さな石を取り除いたりして、少しでも平らなスペースを作り出す努力が重要です。
  • ペグはほぼ使えない: 地面は岩盤か石なので、ペグが刺さる場所はごく僅かです。テントのガイライン(張り綱)は、周りにある大きな石に巻きつけて固定するのが基本です。自立式のテントが圧倒的に有利です。

涸沢 秋 シュラフ|快眠を約束する一本

秋の涸沢の夜は冷え込みます。快適な睡眠のためには、シュラフ(寝袋)選びが非常に重要です。

  • 使用シュラフ:モンベル シームレス ダウンハガー800 #3
  • レビュー:
    私が使用したのは、モンベルのダウンハガー800 #3(快適温度4℃、使用可能温度-1℃)です。結果から言うと、全く寒さを感じることなく、朝までぐっすり眠れました。
    このシュラフの凄いところは、独自の「スパイダーバッフルシステム」によるシームレス構造です。縫い目をなくすことで、ダウンの偏りを防ぎ、コールドスポット(冷気を感じる部分)を解消しています。さらに、生地が体の動きに合わせて伸びる「スーパースパイラルストレッチシステム」のおかげで、寝袋特有の窮屈さがなく、中で楽に寝返りを打つことができます。
    軽量コンパクトで、保温性も抜群。まさに日本の山岳環境に最適なシュラフと言えるでしょう。10月中旬の涸沢であれば、#3(または寒がりの方は#2)があれば安心して眠れます。

涸沢ヒュッテ 売店 メニュー|山上のオアシスでの楽しみ

登山者のオアシス、涸沢ヒュッテ。その売店はいつも大人気です。

涸沢ヒュッテの売店の写真

私たちが到着した14時には、名物の「おでん」は残念ながら売り切れでした。おでん目当ての方は、もっと早い時間に到着する必要がありそうです。

気を取り直して、私たちは以下を注文しました。

  • 缶ビール(500ml): 800円
  • 唐揚げ(3個): 600円

汗をかいた体に、冷えたビールが染み渡ります。唐揚げも、特別な味付けというわけではありませんが、この絶景の中で食べると格別の美味しさです。頑張って登ってきた者だけが味わえる、最高のご褒美でした。

ビールと唐揚げの写真

他にも生ビールやラーメン、カレーライスなど、魅力的なメニューがたくさんありました。


涸沢 電波 状況について

現代の登山では、電波状況も気になるところですよね。

  • テント場: 私のキャリア(au)では、テント場では完全に圏外でした。他のキャリアもほぼ入らないようです。
  • 涸沢ヒュッテ: 涸沢ヒュッテのテラス周辺では、「au Wi-Fi SPOT」の無料Wi-Fiが利用できました。速度はそれなりですが、LINEの送受信や簡単なウェブ検索なら問題なく使えました。電波が欲しい場合は、ヒュッテの近くに行く必要があります。

下山後のご褒美!徳澤ロッジの絶品カレーとソフトクリーム

下山も登山の楽しみの一つ。疲れた体にご褒美をあげましょう。私たちのおすすめは、徳澤にある「徳澤ロッジ」です。

徳澤ロッジの外観写真
  • 徳澤ロッジ 特製カレーライス(1300円)
    じっくり煮込まれた欧風カレーで、ゴロッと大きな牛肉が2つも入っていました。スパイスの香りとコクが深く、下山で消費したエネルギーを補給するのにぴったり。本当に美味しかったです。
  • ソフトクリーム(500円)
    徳澤の名物といえば、このソフトクリーム。ミルクの風味が豊かでありながら、後味はさっぱりとしています。濃すぎない絶妙な甘さが、疲れた体に優しく染み渡り、火照った体をクールダウンさせてくれました。下山途中に食べるのに、これほど最適なスイーツはないでしょう。
カレーとソフトクリームの写真

まとめ:最高の紅葉登山は準備がすべて!

涸沢カールの紅葉は、言葉を失うほどの美しさでした。初心者でも歩きやすいコースでありながら、北アルプスの雄大な自然を存分に感じることができます。

今回の山行で改めて感じたのは、事前の準備、特に服装と装備選びの重要性です。

  • 服装: 汗冷えを防ぐ高機能なベースレイヤー(ジオライン最高!)と、的確なレイヤリング。
  • テント泊: 快適な睡眠を確保するためのシュラフ選びと、テント場の場所探し。
  • 計画: 無理のないスケジュールと、早めの行動。

これらをしっかりと準備すれば、涸沢カールの紅葉登山は、あなたの人生に残る最高の思い出になるはずです。

この記事が、あなたの涸沢カールへの挑戦を後押しできれば幸いです。さあ、次の秋は、あなた自身がその絶景を体験しに行きましょう!

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