各務原アルプス縦走完全ガイド|全山ルート・距離・時間・難易度・電車での戻り方

岐阜の低山

各務原アルプスを、伊吹の滝から猿啄城まで縦走してみたい。

そう思って調べ始めると、

  • 全山縦走は何kmあるのか
  • 何時間くらい見ておけばよいのか
  • 低山だけど難しい場所はあるのか
  • 伊吹の滝と猿啄城、どちらから歩くのがよいのか
  • スタートとゴールが離れているけれど、車へどう戻るのか

といった疑問が出てきます。

私は各務原アルプスをこれまで何度も歩いており、伊吹の滝・各務原権現山側、向山・須衛山・岩坂山などの中央部、金山・大岩山周辺、迫間山・明王山・猿啄城側まで、複数回に分けて主要区間を実際に歩いています。

ただし、この記事は「一日で伊吹の滝から猿啄城まで通し縦走した活動記録」ではありません。

全線を一本につないだGPXは手元に残っていないため、全体の距離・累積標高・標準コースタイムについては、2026年10月20日に確認したYAMAPのモデルコースや公的情報を参考にしています。

一方、登山道の様子、展望、歩いて感じた難しさ、分岐や駐車場の状況については、私自身の実踏と現地で撮影した写真をもとに紹介します。

「実際に全山縦走するなら何を知っておけばよいか」という視点でまとめました。

  1. 結論|各務原アルプス全山縦走は約15km・累積標高約1,500mの健脚向けルート
  2. 各務原アルプス全山縦走のルート
  3. 主要区間の標準時間|9時間16分は休憩なしの目安
  4. 伊吹の滝→猿啄城と猿啄城→伊吹の滝、どちら向きがおすすめ?
    1. 伊吹の滝→猿啄城で歩く場合
    2. 猿啄城→伊吹の滝で歩く場合
  5. スタート地点|伊吹の滝の駐車場・トイレ・登山口
    1. 伊吹の滝にはトイレもある
  6. 伊吹の滝〜各務原権現山|序盤と最後に急登がある
    1. 左手にある鐘の展望地点は見落としやすい
    2. 山頂直下には長い急な石段状の登り
  7. 各務原権現山から北山へ|縦走ならここまで足を延ばしたい
  8. 北山〜桐谷坂|芥見権現山・願成寺山をつないで中央部へ
  9. 桐谷坂〜向山〜須衛山|展望と細かなアップダウンが続く
    1. 向山
    2. 須衛山
  10. 岩坂山〜岩坂峠|山頂を見落としやすい
  11. 岩坂峠〜金山〜大岩山|展望のある場所と通過型の山頂が分かれる
    1. 金山
    2. 大岩山・大岩見晴台
  12. 大岩山〜多賀坂峠〜迫間山|ここから後半戦
  13. 迫間山〜明王山|後半で再び大きな展望を楽しめる
  14. 猿啄城展望台|縦走の東端にある大展望
  15. 車1台で縦走するときの戻り方|蘇原駅と坂祝駅を使える
  16. 各務原アルプス全山縦走の難易度|登山初心者の最初の一座にはすすめない
  17. エスケープルート|途中でやめる場所も先に決めておく
    1. 桐谷坂
    2. 岩坂峠
    3. 迫間不動方面
  18. トイレ・水・補給|途中補給を前提に水を減らさない
    1. 伊吹の滝側
    2. 迫間不動尊側
    3. 猿啄城側
  19. おすすめの季節|全山縦走なら暑い時期は避けたい
  20. よくある疑問
    1. 各務原アルプス全山縦走は初心者でもできますか?
    2. 一日で全部歩く必要がありますか?
    3. 伊吹の滝と猿啄城はどちらをスタートにした方がよいですか?
    4. 低山だから冬でも問題ありませんか?
  21. まとめ|低山でも本格的なロング縦走を楽しめる
  22. 関連記事
  23. 参考情報

結論|各務原アルプス全山縦走は約15km・累積標高約1,500mの健脚向けルート

距離14.6km
累積上り1,513m
累積下り1,498m
標準コースタイム9時間16分
コース定数37(YAMAPでは「きつい」)
主な起終点伊吹の滝登山口〜猿啄城展望台登山道入口
難易度の目安低山縦走の経験がある方向け
2026年10月20日に確認したYAMAPモデルコースの参考値。歩くルートやGPSによって距離・累積標高は変わります。

各務原アルプスは標高300〜400m前後の低山が中心です。

しかし、全山縦走になると話は別です。

一つの高い山へ登って下山するのではなく、ピークを越えて下り、再び登ることを何度も繰り返します。

YAMAPのモデルコースでは14.6km、累積上り1,513m、標準9時間16分。しかも、この標準時間には食事や長い休憩、写真撮影などは含まれていません。

実際の山行計画では、標準時間より余裕を持って考える必要があります。

各務原アルプス全山縦走の標高とアップダウンを示した模式図
各務原アルプス全山縦走の標高・アップダウン模式図。低山の連続ですが、登り返しが多いことが分かります。

図を見ると、標高そのものは高くなくても、山頂と峠を何度も繰り返していることが分かります。

各務原アルプス全山縦走で体力を使うのは、この繰り返しの登り返しです。

また、YAMAPのモデルコースには破線ルートが含まれています。各務原市も、岩坂峠〜桐谷坂の区間について、急坂や岩山が中心になるため山道に慣れた人向けと案内しています。

この記事の情報の分け方
全線の距離・累積標高・標準時間=現在公開されているモデルコースを参照
登山道・展望・難所・駐車場=筆者が実際に歩いて確認した一次情報
過去に歩いたもののGPXが残っていない区間=体験と現在のルート情報を分けて記載しています。

各務原アルプス全山縦走のルート

まずは、伊吹の滝から猿啄城展望台までの全体像を見てみましょう。

伊吹の滝から猿啄城展望台までの各務原アルプス全山縦走ルート図
伊吹の滝から猿啄城展望台までの全山縦走ルート概略図。山頂だけでなく、桐谷坂・岩坂峠・多賀坂峠などを越えて進みます。

伊吹の滝側から猿啄城側へ歩く場合、主なピークと峠は次のようにつながります。

伊吹の滝
↓
各務原権現山
↓
北山
↓
芥見権現山・願成寺山方面
↓
桐谷坂峠
↓
向山
↓
須衛山
↓
岩坂山
↓
岩坂峠
↓
太平山
↓
金山
↓
小太山
↓
大岩山
↓
多賀坂峠
↓
迫間山
↓
明王山方面
↓
城山・猿啄城展望台

小さなピークや分岐まで含めると、さらに多くのアップダウンがあります。

各務原アルプス縦走の難しさは「標高の高さ」ではなく、こうした登り返しを長時間繰り返すことにあります。

主要区間の標準時間|9時間16分は休憩なしの目安

モデルコースを大きな区間に分けると、おおよその流れは次のようになります。

区間標準時間の目安
伊吹の滝 → 各務原権現山約1時間10分
各務原権現山 → 桐谷坂峠約2時間5分
桐谷坂峠 → 岩坂峠約2時間25分
岩坂峠 → 大岩山約40分
大岩山 → 迫間山約1時間
迫間山 → 明王山約35分
明王山 → 猿啄城展望台登山道入口約1時間10分

実際には休憩、撮影、食事、分岐確認などが加わります。

特に日が短い季節は、標準タイムぎりぎりの計画ではなく、早めの出発とヘッドライト携行を前提にした方が安心です。

伊吹の滝→猿啄城と猿啄城→伊吹の滝、どちら向きがおすすめ?

全山縦走はどちら向きでも歩けます。

YAMAPのモデルコースは伊吹の滝→猿啄城の順です。一方、岐阜県観光公式で2026年に紹介された実踏記事では、反対の猿啄城→伊吹の滝で歩いています。

伊吹の滝→猿啄城で歩く場合

  • 序盤に各務原権現山へのまとまった登りがある
  • 北山から、この先歩く各務原アルプスの稜線を眺められる
  • 最後に明王山・猿啄城側の展望を楽しめる
  • ゴール後は坂祝駅を利用しやすい

猿啄城→伊吹の滝で歩く場合

  • 序盤から猿啄城・明王山の展望を楽しめる
  • 後半に芥見権現山・北山・各務原権現山が残る
  • 最後は伊吹の滝へ下山できる
  • 岐阜県観光公式の2026年実踏例と同じ方向

私は、どちらが絶対に正解というより、車をどちらに置くか、公共交通での移動を山行前と山行後のどちらにするかで決めるのがよいと思います。

9時間前後歩いたあとに駅まで舗装路を歩くのは、距離以上に脚へこたえます。

スタート地点|伊吹の滝の駐車場・トイレ・登山口

伊吹の滝側から縦走する場合は、蘇原自然公園側から伊吹の滝へ向かいます。

各務原アルプス縦走の起点となる伊吹の滝
各務原権現山側の起点になる伊吹の滝。

伊吹の滝のすぐ前のスペースにも車が停まっていることがあります。

ただし、駐車可能な範囲が分かりにくいため、この記事では滝から徒歩約3分の場所にある駐車場を基本として紹介します。

私の目測では20台前後停められる広さですが、休日は朝8時ごろには満車になっていることがよくあります。

休日朝に多くの車が停まる伊吹の滝近くの駐車場
休日朝の駐車場。私が訪れた際も多くの車が停まっていました。

満車の場合は、さらに下にある蘇原自然公園側の駐車場を利用できます。

駐車場所や現地の運用は変わる可能性があるため、現地表示を確認し、道路や通行の妨げになる場所への駐車は避けてください。

伊吹の滝にはトイレもある

伊吹の滝周辺にある木造トイレ
伊吹の滝周辺のトイレ。

私が確認したときのトイレは、男女別にはっきり分かれているようには見えない造りでした。

また、個人的には清潔感の高いトイレとは感じませんでした。気になる方は、登山口へ到着する前に済ませておくと安心です。

伊吹の滝〜各務原権現山|序盤と最後に急登がある

伊吹の滝からは、最初に舗装路を歩きます。

伊吹の滝にある各務原アルプスハイキングコースの案内板
伊吹の滝周辺にあるハイキングコースの案内板。

そのまま進めば登山道へ入るため、初めてでも入口は比較的分かりやすいと思います。

ただし、山道へ入ると序盤から傾斜があります。

伊吹の滝から各務原権現山へ向かう序盤の急な登山道
伊吹の滝からの序盤はしっかり登ります。全山縦走なら最初から飛ばしすぎない方がよい区間です。

全山縦走はこの先が長いため、ここでペースを上げすぎないことが大切です。

分岐まで登ると、その先は雰囲気が変わります。

伊吹の滝と各務原権現山方面を分ける登山道の分岐
登山道の分岐。ここから北山展望台付近までは比較的なだらかになります。
分岐から北山展望台方面へ続くなだらかな登山道
分岐を過ぎると歩きやすい道に変わります。

左手にある鐘の展望地点は見落としやすい

途中には、鐘を鳴らせる展望地点があります。

登山道の左手にあり、場所を知らずに歩いていると通り過ぎやすいのですが、芥見方面をきれいに見渡せるので立ち寄る価値があります。

各務原権現山へ向かう途中の展望地点から見た芥見方面
登山道左手にある展望地点。芥見方面まで視界が開けます。

山頂直下には長い急な石段状の登り

各務原権現山の手前では、もう一度まとまった急登があります。

各務原権現山直下に続く長く急な石段状の登り
各務原権現山直下の長い急登。縦走序盤の頑張りどころです。

岩混じりの石段状の登りが長く続きます。

ここを登り切ると、景色が一気に開けます。

各務原権現山展望台から見下ろす濃尾平野
各務原権現山展望台からの眺め。

各務原権現山から北山へ|縦走ならここまで足を延ばしたい

各務原権現山展望台の奥から北山方面へ進めます。

私が歩くと、権現山展望台から北山までは5〜10分ほどでした。

各務原権現山から北山へ向かう尾根道
各務原権現山から北山へ。比較的歩きやすい尾根道です。

北山まで行く大きな理由が、この景色です。

北山から眺める各務原アルプスの長い稜線
北山から見た各務原アルプスの稜線。これから歩く山並みを見渡せます。

「これからあの稜線を歩いていくんだ」と、縦走の長さを実感できる場所です。

北山には手作りの看板もあります。

北山の手作り山頂看板を空に掲げた写真
北山の手作り看板。以前、看板を作った方と山頂でお会いし「空に掲げて撮るといい」と教えていただき、その通り撮影しました。

北山〜桐谷坂|芥見権現山・願成寺山をつないで中央部へ

北山から先は芥見権現山、願成寺山方面を経て桐谷坂へ向かいます。

この西側区間を越えると、向山・須衛山・岩坂山といった各務原アルプス中央部へ入っていきます。

桐谷坂付近では車道と接する場所があります。

私が歩いたときは交通量が多く、速度を出して通過する車もありました。道路を横断するときは、登山道以上に周囲をよく確認してください。

桐谷坂〜向山〜須衛山|展望と細かなアップダウンが続く

2026年9月27日に、中央部を改めて実踏しました。

この日は曇りで気温20℃前後。9月下旬でもクモの巣が多く、朝早い時間は特に顔や体へかかりやすい状態でした。

向山

各務原アルプス向山311mの山頂標識
向山311m。

向山周辺で私が特に良いと感じたのは向山見晴台です。

向前山側にも展望地点がありますが、縦走中に景色を楽しむなら、私は向山見晴台の方が高度感があり、視界も広く感じました。

須衛山

向山見晴台から須衛山までは、登ったり下ったりと細かなアップダウンが続きます。

各務原アルプス須衛山の山頂標識
須衛山。山頂は小さな広場のようになっています。

須衛山は大きく展望が開ける山頂ではありません。

ここから岩坂山方面へはかなり下ります。

木の根が露出した場所もあり、濡れている日は特に足を滑らせないよう注意したい区間です。その後にまた登り返すため、距離以上に脚を使います。

岩坂山〜岩坂峠|山頂を見落としやすい

岩坂山は、広い山頂広場があるタイプの山ではありません。

各務原アルプス岩坂山243mの山頂標識
岩坂山243m。細い登山道沿いに標識があります。

細い登山道の途中に山頂標識があり、気づかず通過してしまいそうです。

その少し先にはベンチがあり、「伊吹の滝〜坂祝 中間点」と書かれた表示もあります。

全山縦走なら、このあたりでようやく中間付近です。

各務原アルプスの岩坂峠
岩坂峠。ここから複数方向へ下山できます。

岩坂峠〜金山〜大岩山|展望のある場所と通過型の山頂が分かれる

岩坂峠から太平山、金山、小太山、大岩山方面へ進みます。

2026年10月17日に、この周辺も改めて歩きました。

金山

各務原アルプス金山の山頂標識
金山山頂。縦走の通過点という印象が強い場所です。

金山や太平山は、山頂自体から大きく景色が開けるタイプではありません。

一方、この周辺で展望を楽しむなら、大岩山・大岩見晴台側が印象的でした。

大岩山・大岩見晴台

各務原アルプス大岩見晴台336mからの展望
大岩見晴台。展望を楽しみながら休憩しやすい場所です。
各務原アルプス大岩山336mの山頂標識
大岩山336m。

大岩山周辺までは歩きやすい稜線もありますが、その先では傾斜や岩の露出が増えてきます。

大岩山と金山周辺の岩が露出した登山道
大岩山・金山周辺では岩混じりの道も出てきます。

手を使わなければ進めない本格的な岩登りという印象ではありませんでしたが、長い縦走の後半では足元への集中力も落ちやすくなります。

大岩山〜多賀坂峠〜迫間山|ここから後半戦

大岩山から先は、多賀坂峠・多賀坂山を経て迫間山へ向かいます。

この区間も私は過去に歩いています。

ただし、現在手元にこの部分を一本で記録したGPXが残っていないため、この記事では自分の過去の実踏経験と現在公開されているルート情報を分けて扱っています。

このあたりまで来ると、一つ一つのピークの標高より、それまで積み重なったアップダウンによる疲労の方が大きくなります。

「300m程度の低山だから大丈夫」と考えず、脚の状態、水分量、時刻を確認しながら進みたい区間です。

迫間山〜明王山|後半で再び大きな展望を楽しめる

迫間山周辺まで来ると、私が別記事で紹介している迫間不動尊側のルートと重なってきます。

明王山は、各務原アルプスの中でも特に展望の良い山頂の一つです。

明王山付近から猿啄城方面へ続く各務原アルプスの稜線
明王山付近から猿啄城方面を見る。縦走後半で再び視界が大きく開きます。

迫間不動尊から明王山・金比羅山・迫間山を周回する短いコースについては、別記事で詳しく紹介しています。

→ 迫間不動尊から登る各務原アルプス|金比羅山・明王山・迫間山

猿啄城展望台|縦走の東端にある大展望

明王山から城山方面へ進み、猿啄城展望台へ向かいます。

城山山頂に建つ猿啄城展望台
城山山頂の猿啄城展望台。

展望台からは木曽川が大きく蛇行する景色を見下ろせます。

猿啄城展望台から見下ろす木曽川と坂祝の景色
猿啄城展望台からの景色。長い縦走の締めにしたくなる展望です。

坂祝町公式では、猿啄城展望台の駐車場は数台程度と案内されています。

山頂まで単体で登る場合でも30〜40分ほどかかり、トイレは山頂にはなく、登山口側にあります。

また、駐車場へ入る道は狭いため、路上駐車は避けてください。

車1台で縦走するときの戻り方|蘇原駅と坂祝駅を使える

全山縦走を計画するときに大きな問題になるのが、スタート地点とゴール地点が離れていることです。

車1台で縦走する場合のイメージを図にすると、次のようになります。

各務原アルプスを車1台で縦走するときの徒歩と電車を使った戻り方
車1台で各務原アルプスを縦走する場合の公共交通利用イメージ。列車時刻は山行当日に最新情報を確認してください。

2026年に岐阜県観光公式で紹介された実踏例では、猿啄城側から伊吹の滝まで歩いたあと、次の方法で車へ戻っています。

伊吹の滝
↓ 徒歩1時間弱
JR蘇原駅
↓ 電車 約15分
JR坂祝駅
↓ 徒歩 約15分
猿啄城登山口側

ただし、これは2026年の実踏例です。

列車時刻や接続は山行日ごとに必ず最新の時刻表を確認してください。

また、9時間前後の縦走後に伊吹の滝から蘇原駅まで1時間弱舗装路を歩くのは、かなり脚へこたえると思います。

車を2台使えるなら両端へ配置する方法が最も単純です。

車1台の場合でも、公共交通での移動を山行前に済ませ、ゴール地点に自分の車がある状態を作る方法も検討する価値があります。

各務原アルプス全山縦走の難易度|登山初心者の最初の一座にはすすめない

各務原アルプスには、単体なら初心者でも楽しみやすい山やコースがあります。

しかし、全山縦走は別です。

私が難しさを感じるポイントは、危険な岩壁が長時間続くことではありません。

  • 14〜15km前後の距離
  • 累積上り約1,500m
  • 何度も続く登り返し
  • 9時間前後という長時間行動
  • 桐谷坂付近の車道
  • 岩坂峠〜桐谷坂周辺の急坂や岩のある区間
  • 疲労した後半での転倒・道間違い

こうした要素が重なることです。

一座ずつなら難しく感じない山でも、それを長時間つなげると負荷は大きく変わります。

各務原アルプスが初めてなら、まず迫間不動尊やうぬまの森などから短いルートを歩き、自分のペースを確認してから全山縦走へ進む方がよいと思います。

→ うぬまの森から登る各務原アルプス|明王山・金毘羅山

エスケープルート|途中でやめる場所も先に決めておく

全山縦走では、「絶対に最後まで歩く」と決めすぎないことも大切です。

各務原アルプスは、長い稜線の途中で道路や別の登山口へ下りられる場所があります。

桐谷坂

車道と接するポイントなので、西側・中央部を分ける一つの区切りになります。

岩坂峠

私は2026年9月27日に、岩坂峠から岩坂トンネル方面へ実際に下山しました。

ただし、この下山道は「簡単な逃げ道」という印象ではありませんでした。

樹林に覆われて暗く、沢沿いで地面が湿っており、倒木・浮石・落ち葉も多くありました。

登山テープを確認しながら下りましたが、途中で「本当にこの道で合っているのか」と不安になる場所もありました。

エスケープルートがあることと、歩きやすいことは別です。

迫間不動方面

迫間山周辺から迫間不動尊側へ下りる選択肢もあります。

全縦走を始める前に、どこで道路へ下りられるかを登山地図やGPSアプリで確認しておくことをおすすめします。

トイレ・水・補給|途中補給を前提に水を減らさない

伊吹の滝側

トイレと自販機があります。

ただし、トイレの状態や設備は変わる可能性があります。

迫間不動尊側

迫間不動尊にはトイレや自販機があります。

ただし、全縦走ルートから利用する場合はルート取りや寄り道が必要になることがあります。

また、私が別の山行で訪れた際には、駐車場側のトイレが閉まっていたこともありました。

猿啄城側

坂祝町公式では、トイレは登山口側にあり、猿啄城展望台にはないと案内されています。

全山縦走では、途中で必ず水を買えるとは考えず、必要量を持ってスタートする方が安全です。

各務原市は、各務原アルプスでたき火、カセットコンロ、シングルバーナーなどの火気使用を禁止しています。

食事はバーナーを使わずに食べられるものを準備してください。

→ 各務原アルプスの駐車場・アクセス・トイレ情報まとめ

おすすめの季節|全山縦走なら暑い時期は避けたい

各務原アルプスは低山なので、夏はかなり暑くなります。

全山縦走なら、私は気温の低い秋〜春を中心に考えます。

ただし、秋になればすぐ虫や暑さがなくなるわけではありません。

2026年9月27日に向山・須衛山・岩坂山周辺を歩いた日は、曇りで20℃前後でしたが、クモの巣がかなり多くありました。

2026年10月17日に大岩山・金山周辺を歩いた日は涼しく非常に快適でしたが、朝8時22分ごろにもセミの声が聞こえていました。

季節だけで判断せず、当日の気温と天気を確認して水分量や服装を調整してください。

よくある疑問

各務原アルプス全山縦走は初心者でもできますか?

短い各務原アルプスのコースを問題なく歩けることと、全山縦走できることは別です。

約15km・累積上り約1,500m・標準9時間以上なので、登山初心者が最初の山行として挑戦するルートにはおすすめしません。

一日で全部歩く必要がありますか?

ありません。

私自身も各務原アルプスを何度も分割して歩いてきました。

区間ごとに登れば、登山口、展望、危険箇所をじっくり確認できます。最初は分割して歩き、山域を把握してから全山縦走へ挑戦する方法もおすすめです。

伊吹の滝と猿啄城はどちらをスタートにした方がよいですか?

どちらからでも縦走できます。

登山そのものだけでなく、車を置く場所と公共交通での戻り方まで含めて選ぶのがおすすめです。

低山だから冬でも問題ありませんか?

標高は低くても、凍結・積雪・強風などで条件は変わります。

冬季は当日の天候や登山道の状態を確認し、必要な装備を判断してください。

まとめ|低山でも本格的なロング縦走を楽しめる

各務原アルプス全山縦走は、標高300〜400m前後の低山をつなぐルートです。

それでも、距離約15km、累積上り約1,500m、標準9時間以上。

一日歩けば、十分に歩きごたえがあります。

伊吹の滝から各務原権現山へ登り、北山から長い稜線を眺め、向山・須衛山・岩坂山・金山・大岩山とつなぎ、迫間山・明王山を越えて猿啄城へ。

一座だけ登る山行とは違う、「自分の足で一つの山域をつないでいく」楽しさがあります。

一方で、初めて各務原アルプスへ来て、いきなり全線を歩く必要はありません。

私自身もこの山域を何度も分割して歩くことで、それぞれの登山口、山頂、展望地点、注意したい区間を知ってきました。

まず短いコースで各務原アルプスを知り、体力と経験に余裕ができたら全山縦走へ。

そのくらいの段階を踏んで楽しむのが、この山域には合っていると思います。


関連記事

参考情報

  • 各務原市公式ウェブサイト「各務原アルプス」「ハイキングコース」
  • YAMAP「各務原アルプス縦走コース(各務原権現山・金山・明王山)」
  • 岐阜県観光公式「一度は挑戦したい『各務原アルプス』大縦走」2026年4月15日公開
  • 坂祝町公式「猿啄城跡・猿啄城展望台」

※距離・コースタイム・施設・交通・登山道の状態は変更されることがあります。山行前には最新の公式情報、登山地図、交通機関の時刻を確認してください。全体データは2026年10月20日確認。

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